暑い日が続いてくると、やはりアイスが浮かんだコーヒーフロートが食べたく、いや飲みたくなりますよね?
でも、アイスクリームを使ったコーヒーと言えば、もうひとつ「アフォガート」があります。
アフォガートの由来~「アフォガード」なのか「アフォガート」なのか
日本では「アフォガード」と濁って呼ぶのも一般的になっていますが、もともとはイタリア発祥のドルチェ(甘いお菓子の総称)のひとつで「affogato」の綴りのように、最後の発音も濁らない「ト」のようです。
正確な発音でいうと「アッフォガート」的になるようですが、この記事では当店のメニュー表に沿って「アフォガート」を採用しています。
日本のアフォガートは一般的には、エスプレッソをかけたバニラアイスと認識されていますが、イタリアではバニラアイスにさまざまな飲み物(エスプレッソだけでなく、紅茶やリキュール等)をかけたドルチェの総称のようです。
この「affogato」(アッフォガート)はイタリア語で「溺れる」という意味なので、「甘いバニラアイスに溺れるような幸せな食べ物」ということかと思いましたが、そうではなく、作る際に飲み物をかけていくとバニラアイスが溺れているように見えるから、ということが由来らしいです。
バニラアイスにもエスプレッソにも、溺れてみたい人はたくさんおられるとは思いますが…
イタリアでは、エスプレッソをかけるアフォガートは、affogato al caffe(アッフォガート・アル・カッフェ)で、かける飲み物によって、ティー・アフォガートだったり、リキュール・アフォガートのように呼ばれるそうです。
本場のイタリアに行ったら、アフォガートはかける飲み物を指定した名前で注文する必要がありそうですね。
さて本題ですが、以下では「アフォガート」と「コーヒーフロート」の違いについてご説明します。
アフォガートとコーヒーフロートは、どちらもアイスクリームとコーヒーを組み合わせたデザートですが、それぞれに特徴的な違いがあります。
アフォガートとは
- 基本の材料:
バニラアイスクリーム: 高品質のバニラアイスクリームが一般的に使用されます。
エスプレッソ: 熱いエスプレッソをアイスクリームの上に注ぎます。 - 調理方法:
グラスや小さなボウルにバニラアイスクリームを1〜2スクープ入れます。
熱いエスプレッソをアイスクリームの上に直接注ぎます。 - 風味と食感:
アフォガートは、熱いエスプレッソがアイスクリームを溶かし、クリーミーでほろ苦いデザートになります。
エスプレッソの苦味とバニラアイスクリームの甘さが絶妙に調和します。
アフォガートにかける飲み物は基本的に濃いめのものが良く、量もエスプレッソであればワンショットよりも少なめでも十分とされています。主役はあくまでも「バニラアイス」であり、そういう意味ではコーヒーメニューというよりも、デザートの一種です。
コーヒーフロートとは
- 基本の材料:
アイスクリーム: バニラアイスクリームが一般的ですが、他のフレーバーも使用されることがあります。
コーヒー: 冷たいアイスコーヒーまたは冷やしたドリップコーヒー。 - 調理方法:
グラスに冷たいアイスコーヒーを注ぎます。
アイスクリームを1〜2スクープ、コーヒーの上に浮かべます。 - 風味と食感:
コーヒーフロートは、冷たいコーヒーとアイスクリームの組み合わせで、さわやかでクリーミーな飲み物です。
アイスクリームがゆっくりと溶けていき、コーヒーに甘さとクリーミーさを加えます。
こちらはアフォガートと違って、アイスもコーヒーも並び立つ主役という感じではあるものの、一応、コーヒーを楽しむバリエーションの一つと言えます。
主な違い
- 温度:
アフォガート: 熱いエスプレッソを使用します。
コーヒーフロート: 冷たいアイスコーヒーを使用します。 - 体験:
アフォガート: 熱いエスプレッソがアイスクリームを溶かし、すぐに食べるデザートとして楽しむものです。
コーヒーフロート: 冷たいコーヒーとアイスクリームをゆっくりと飲みながら楽しむ飲み物です。 - タイミング:
アフォガート: デザートとして提供されることが多いです。
コーヒーフロート: 暑い日に冷たい飲み物として楽しむことが多いです。
まとめ
アフォガートとコーヒーフロートは、どちらもアイスクリームとコーヒーを組み合わせたデザートですが、アフォガートは熱いエスプレッソを使用し、コーヒーフロートは冷たいアイスコーヒーを使用します。それぞれの違った風味と食感を楽しむことができます。
ということで、「飲みたい時」はコーヒーフロート、「食べたい時」はアフォガート、っていう感じですね。
当店のドリンクメニューの中ではコーヒーフロートとアフォガートは少し贅沢なお値段となっていますが(2024年6月現在)、美味しいバニラアイスのお値段も込みなので、それに見合ったリッチで幸せなひとときを楽しめます。
コーヒーフロート、アフォガートともども、是非どうぞ。